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睡眠センター
診療内容
あなたの“イビキ”は止まっていませんか?起床時に熟睡感はありますか?疲れやすいとか昼間の眠気はありませんか?このような症状の方は睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)の可能性があります。
当院の睡眠センターでは,メタボリック症候群(肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症)に合併の多いSASを中心に、睡眠障害全般の診察と治療を行っています。当施設は日本睡眠学会の学会認定医療機関(A型)を取得しており、睡眠障害の専門医師および看護師、臨床検査技師により睡眠診療にあたります。
夜間の終夜睡眠時ポリグラフ検査(PSG検査)は、個室(2部屋:要予約)に1泊入院して検査を行っています。 いびきや昼間の眠気および睡眠時の無呼吸について不安やお悩みの方は,当院外来を受診してください。
“イビキ”について
イビキとは、何らかの原因で咽喉部(のど)が狭くなり、空気が通るときにのどが振動して生じる音のことです。主な原因としては、鼻やのどの病気・肥満・顔面骨の骨格・年齢などが挙げられ、特に飲酒後に悪化します。 睡眠中にイビキが途中で途切れ呼吸停止を伴うような不規則な呼吸(例えば、グーグー、グッグッ、、、、グー)が朝まで繰り返し続いたり、大きなイビキをかく、あるいは自分のイビキで目が覚めてしまうような場合は、SASなどの病気の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
SASは、10秒以上の呼吸が止まった状態(無呼吸)が1晩に30回以上繰り返される、あるいは1時間に5回以上の無呼吸を言います。睡眠中に1時間あたりの無呼吸低呼吸の数(無呼吸低呼吸指数:Apnea hypopnea index; AHI)でSASの重症度が決まります。 AHI が5以上15未満は軽症、15以上30未満は中等症、30以上は重症のSASです。日本人での調査では習慣性のイビキ(毎晩イビキをかくか、イビキがひどいといわれている人)は男性で20%、女性で5%であったと報告されています。すなわち、男性の5人に1人がSASの潜在患者さんであると考えられます。
SASの症状
睡眠中に呼吸停止を何度も繰り返すと熟睡できず、熟睡感がない・日中の眠気・頭痛・集中力や判断力の低下・イライラ感・うつ症状・高血圧・狭心症・心筋梗塞など、さまざまな症状や病気を引き起こします。
SASの診断
SASは、正しい診断のもとに適切な治療を行えば、正常な人とほぼ同じ状態を維持できます。この病気の問題点は、寝ている間のことなので、自分ではなかなか気付かないということです。友人や夫婦間で睡眠中のイビキや無呼吸状態について聞き、疑わしければ積極的に検査を受けることをお勧めします。 当院では、SAS疑いの方に自宅で小型の検査器具を自分で装着していただき、簡単に検査ができるSASのスクリーニング検査を行っています。その結果、SASの疑いがあると判定された場合は、1泊入院して睡眠状態の評価を含めた精密な検査(PSG 検査)が必要です。自宅で行う簡易検査では、睡眠の質までは評価できません。PSG検査は、当院では、午後2時に来院し、個室に入院し夜にPSG検査(コードレスPSG:体動、トイレの制限なし)を受け、翌朝10時には退院できます。
SASの治療
SAS治療の基本は、生活習慣の改善です。まず肥満をなくすことが必要です。次に、SAS治療の第一選択は、空気を鼻マスクから持続的に気道(特にのど)に送り込み、気道を広げるCPAP(シーパップ)という器械を使った経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)です。 SASが疑われる場合、入院してPSG検査を受けて、AHI が20以上であれば、CPAP治療が健康保険適応で治療できます。また、軽症のSASの方では、健康保険適応でマウスピースを歯科で作ってもらい、睡眠時にマウスピースを装着する方法も有効です。