看護部チーム活動
長崎原爆諫早病院 看護部ホーム > 看護部チーム活動
当院では、2017年4月に認知症ワーキンググループを発足し、看護師はもちろんのこと、職員全員で認知症ケアに取り組んでいます。全職員を対象に、認知症に関する様々な研修会を計画・開催しており、2018年度は、全職員に対し認知症サポーター養成講座を開催して、看護師全員が認知症サポーターとしてオレンジリングを取得することができました。さらに、認知症ケアの技法のひとつである、ユマニチュードを取り入れようと、ユマニチュード入門コースに参加した看護師を中心に、各病棟で学習会を行いました。2019年度は、ユマニチュード施設導入研修を実施して強化しています。
2018年10月からは、2週間に1回の精神科医師の回診も始まり、認知症ケアに関する専門的な指示やアドバイスを受けることができるようになりました。認知症の患者さんやご家族、そして職員も笑顔になれるような認知症ケアを目指して頑張っています。
認知症ケアチーム
当院では、入院前から患者さんの情報を看護師、リハビリ、事務、薬剤師、栄養士などの多職種で共有しています。入院後も毎週、病棟スタッフと多職種でカンファレンスをおこない、患者さん、ご家族の希望を聞きながら、退院後の療養先を検討しています。自宅退院する方はケアマネと一緒に退院後の生活について話し合い、少しでも安心して退院できるように支援しています。看護師、リハビリスタッフが退院前に患者さんの自宅を訪問させていただき、安心・安全に日常生活を過ごせるようにサポートする取組みも積極的に取り組んでいます。
医療連携室
当院には退院調整院内認定看護師が10名在籍しており、各病棟や訪問看護ステーション、医療連携室において、院内育成カリキュラムに基づいて学んだ知識と経験を活かし、日々それぞれの所属部署で活動をしています。
入退院支援が重要視されている昨今、当院でも入院前から退院後の生活をイメージし、患者さんの「これまでの生活の場」と「退院後の生活の場」について、患者さんおひとりおひとりの情報をもとに医師、薬剤師、看護師、リハビリテーション課、管理栄養士等、多職種が定期的にカンファレンスを開催し、専門性を活かした意見交換を行っています。私達は、患者さんの意思を尊重し、ご家族を含めた意思決定支援を行い、十分なコミュニケーションの機会を設けながら、納得された状態でより良い生活の場、療養先に退院できるように努めています。
退院調整院内認定看護師は、名札に付けている青いバッジが目印です。各部署に所属しておりますので、患者さんの入退院に関わること、退院先での生活に関するご不安やご不明点等ございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
当院の摂食嚥下看護部会は、2020年4月に発足したチームです。メンバーには、摂食嚥下コーディネーターの資格を有する看護師がおり、各フロアで活動を行っています。おもな活動目的は、摂食嚥下障害のある患者さんへのケアを充実させADLを向上させること、摂食機能療法を積極的に実施することです。
当院へ入院される患者さんの中には、誤嚥性肺炎や消化器疾患の治療のため、禁食となる場合があります。特に高齢者においては、全身機能の低下に伴い嚥下機能の低下をきたしやすいため、禁食にすることはその後の嚥下障害のリスクを伴います。この禁食によるリスクを抱える患者さんを看る度に、禁食0(ゼロ)に取り組む必要性を感じてきました。
このような現状があったので、当院では2020年1月にNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にも取り上げられた「NPO法人 口から食べる幸せを守る会」理事長の小山珠美先生をお迎えして、病棟ラウンド実践指導と講演会を開催しました。
2020年6月からは、入院した患者さん全員に、小山珠美先生開発の「口から食べるバランスチャート(KTBC)」を用いて、安全な食支援を実現させるための取り組みを行っています。一人でも多くの方に口から食べる喜びを伝えられるよう、人生の最期まで食べる楽しみを持ち続けられるように、これからもチームで頑張って取り組んでいきます。
©Japanese Red Cross Nagasaki Genbaku Isahaya Hospital.