看護部紹介

“その人らしさ”を大切にするやさしい看護の提供

看護部長
看護部長 谷尾 佐知子

日本赤十字社長崎原爆諫早病院は、赤十字の使命のもと「心のこもった良質の医療の提供」を理念とし、地域の皆さまから信頼される病院を目指して活動している病院です。急性期機能、回復期機能、そして被爆者の医療と健康維持の機能を果たすべく、130床の中小規模ならではの「顔の見えるコミュニケーション力」を生かして職員みんなでよりよい医療、看護の提供に努めています。
超高齢社会を迎え、医療、介護、福祉の連携が重要となる中、看護師の活躍の場は拡大し、果たすべき役割も複雑化しています。私たち看護部では、患者さんの医療だけではなく生活を支えることに視点をおいた取り組みに力を入れています。病棟、外来、訪問看護ステーションが密な連携をとり、その人らしさを大切にした看護実践をさらに強化していきたいと思います。また、3年以上に及んだ新型コロナウイルス感染症への対応においては、看護部みんなで力を合わせて考え、工夫し、患者さんの尊厳を守ることを第一に考え取り組んできました。このような変化の大きい時代の中でも普遍的な“やさしさ”を忘れずに、これからも看護師ひとり一人が赤十字の基本原則の「人道」を基盤とした活動ができるよう、教育の充実と魅力的な職場の環境づくりに努めてまいります。
地域の皆さまに愛される病院であり続けることを目指して、ともに考え、ともに喜びあえる看護を展開していきたいと思っております。

患者さんの生活を支援する切れ目のない看護実践

当院は、近隣の高度急性期病院から質の高い医療ケアが必要な患者さんを受け入れるハブ病院の役割を持っています。また、在宅からのレスパイト入院も積極的に受け入れ、医療と在宅をつなぐ支援に力を入れています。そのために、退院支援の院内における認定看護師を育成し、医療連携室との連携を取りながら、各部署でリーダーシップをとって活躍しています。そして院内各部署では、患者さんの入院早期から在宅復帰後までを見据えたカンファレンスが、訪問看護師や多職種を含めて行われています。また、退院前、退院後訪問や、医師との連携による訪問診療を行い、自宅で安心して生活できるように継続した支援に努めています。

気づき、考え、学び、行動できる看護師を目指す

当院の看護師教育は、日本赤十字社の「キャリア開発ラダー」に基づいて、各自の成長に合わせて自律して学ぶことができるシステムを導入しています。日本赤十字社長崎原爆病院と共同で研修を展開し、各々が研修受講しながら日々の実践をリフレクションして学んでいきます。また、新人看護師研修においては一部を公開にして、近隣の医療施設の新人看護師を受け入れ交流を図っています。
そして、根拠に基づいた確かな技術を習得することや、新しい知見を得るために、ナーシングサポートとナーシングメソッドも取り入れ、いつでもどこでも学ぶことができる環境を整備しています。育児と仕事を両立する看護師も多い中、自己研鑽としても有効活用できています。
当院の特徴として認知症高齢者の割合が高いことから、院内全体で認知症ケアの向上に取り組んでいます。看護師がリーダーシップをとり、多職種で認知症患者へこころのこもったケアに努めています。
現在、3名の認定看護師と、特定行為に係る研修修了の看護師2名(1名は認定看護師)が役割を持って活躍しています。看護師が自信をもって看護ケアを提供でき、医師との連携も強化しながら質の向上に向けて活動促進を図っていきます。
あらゆる場で活躍するために、日々の患者さんの状況や自身の実践でいろいろなことに気づき、自分の意思を持って考え、周囲の看護師とともに学び、行動して表現できる看護師を目指して取り組んでまいります。

地域との活動を通して学びを深める

当院では、近隣の病院や施設の職員との相互の学びとネットワークの拡大を目的に、連携病院や福祉施設等との交流会を開催しています。その際には認定、特定行為に係る研修修了看護師や赤十字講習事業の指導員、そしてさまざまな指導士が講師として活躍しています。ともに学ぶ場となり、地域のボトムアップに寄与するものと考えます。
今後も方法を工夫しながら、さまざまなテーマで開催できるよう取り組みを継続したいと思います。

理念

基本方針

  1. 患者の意思を尊重した質の高い看護を提供します。
  2. 多職種と協働して患者を中心としたチーム医療の充実に努めます。
  3. 地域・社会のニーズに応じた保健・医療・福祉の連携に取り組みます。
  4. 看護専門職として多様な時代に対応できるよう、自己啓発・自己研鑽に努めます。
  5. 赤十字活動をとおして、社会に貢献します。
  6. 教育研修施設として、看護職者および看護学生を受け入れ、相互啓発に努めます。

めざすあるべき姿

あるべき看護

尊厳を守り、患者一人ひとりのニーズを満たす看護

あるべき看護師

礼儀正しく、気づき、考え、学び、行動できる看護師

あるべき看護管理者

先を見据えたマネジメントができる看護管理者

看護部概要

看護職員数2023年4月現在

看護師・准看護師 99名(女性92名 男性7名)
認定看護管理者 1名
認定看護師 合計3名
呼吸器疾患・看護 1名
糖尿病看護 1名
感染管理 1名
看護助手 12名
外来アシスタント 1名

看護配置基準

  • 急性期一般入院基本料Ⅰ(7:1)
  • 看護職員夜間12:1配置加算Ⅰ
  • 50:1急性期看護補助体制加算
  • 地域包括ケア病棟入院料Ⅰ
  • 看護補助者配置加算
  • 地域包括ケア入院医療管理料Ⅰ
  • 結核病棟7:1入院基本料

特定行為に係る看護師 2名

  • 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
  • 呼吸器(長期呼吸療法に係るもの)関連
  • 動脈血液ガス分析関連
  • 栄養及び水分管理に係る薬剤投与
  • 血糖コントロールに係る薬剤投与

その他資格取得者

3学会合同呼吸療法認定士、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、摂食・嚥下コーディネーター、消化器内視鏡技師、ケアマネージャー、認知症ケア専門士認定

看護単位

〇4単位

  • 病棟3単位
  • 外来、健診センター

〇訪問看護ステーション

勤務体制

病棟は、変則2交替 夜勤人数3名
外来は、日勤制
救急外来 当直制

看護提供方式

セル看護提供方式®を導入し、受け持ち看護師ができるだけベッドサイドに滞在することにより、先取り看護を目指します。新人看護師にはデイパートナーがつき支援しています。

相互啓発

臨地実習受入
  1. 長崎県立大学シーボルト校看護栄養学部看護学科「基礎看護学実習Ⅱ」
  2. 活水女子大学看護学部「高齢者看護学実習Ⅰ」
  3. 長崎県央看護学校専門課程「基礎看護学」「総合実習」
  4. 長崎市医師会看護専門学校第1看護学科「在宅看護論」「成人」